さらばVW up!君

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 VW up!(うちでの呼び名はアップ君)に乗り始めて3年3ヶ月ほど経ちましたが、思うところあって、乗り換えることになりました。妻が運転免許を取ることになって、up!君よりも運転しやすく、安全装備の進んだクルマの方がいいだろうと思ったのがきっかけです。

VW up!というクルマは、フォルクワーゲンの中でももっとも安い価格のため、エントリーカー的に思ってる方も多いと思いますが、実際はその上のクラスのPoloの方が運転初心車には扱いやすいのではないかと、up!に乗り続けてみて今、思っています。up!には独特のASGと呼ばれるギアがあり、AT車なのですが、どちらかというとMT車に近いのです。そのあたりがMT経験者でないと扱いづらいと感じると思うのです。

ASGはAT車のように自動で変速してくれますが、変速時に減速というか一瞬力が抜けるのですね。これがまさしくMT車クラッチを踏む動作と同じでして、クラッチ操作と変速動作を機械が代わりにやってくれる感じです。なので、クリープ現象がなく、ブレーキを離しても、アクセルを踏まないと進みません。あと、AT車CVT車含む)のように滑らかではなく、一呼吸遅れての変速や、登坂時のシフトダウンが遅かったりします(後続車に煽られたりする)。

なんだASG車ってよくないんだと思われる方もいらっしゃると思いますが、up!はASGによる変速から切り替えられるマニュアル変速モードがあるのです。シフトノブを左に軽く押してやることでASGとマニュアルを切り替えられます。走り始めての1、2、3速くらいまではASGに変速をまかせ、巡行に入る3、4、5速の範囲はマニュアルでシフトアップとシフトダウンを操作することで、驚くほどダイレクトにup!の走りをコントロールできるのです。この操作こそがup!の運転の醍醐味です(ブレーキをかけると自動でシフトダウンしていくのはMT車にない便利さ)。

私自身はMT車で免許を取り、up!に乗るまではまったくクルマを運転していなかったのと、ずっと坂道がほとんどない平坦な京都という土地で過ごしたため、このup!の特性を活かせる走りをわかりはじめたのは、吹田に引っ越してきたこの1年くらいの間です。

ただ、このMTライクなASGを含めたギア操作とアクセルワークがなかなかAT限定で免許を取った人(これから取る予定の妻を含めて)には、なかなか慣れないし、運転しづらいだろうなーと思います。また、クリープ現象がないので坂道発進(ヒルホールドというブレーキアシスト機能がありますが)や、車庫入れ、渋滞時の低速での走行などが難しいという点もあります。ASGの切り替わりが一呼吸遅れることもあって、渋滞時はマニュアルモードにしないと、急に2速に入って飛び出しかけるということもあります(坂道での渋滞が特にやっかい)。

シティーエマージェンシーという前車との衝突回避する自動ブレーキシステムをコンパクトカーのクラスでは始めて導入し、高速巡航などの安定性はさすがVW、欧州車という走りを見せてくれるので、その特性をわかって、味わい尽くせる人にとってはとても手軽で小気味良いクルマだと思います。だけど、とにかく手軽に軽自動車のように移動手段として乗りたい、AT免許限定の方の最初のクルマとしては、勧めていいものか?と思わないでもない。私自身も試行錯誤をしてup!とつきあってきたわけなので、他の人も慣れなのかもしれませんし、up!に乗ることで運転の楽しさに開眼することもあるかも。このあたり評価が難しいです。乗る人を選ぶクルマなのかも。

 

私自身はup!の運転の楽しさがだんだんわかってきましたが、同時に1リットルの3気筒エンジンの非力さを感じる場面も増えてきました。特に登坂や遠出の時の高速道路での追い越し時などの加速です。エンジンやアクセルの反応がダイレクトな分、ああーここで伸びないなーとよくわかる。そこが運転していてきつい時がある。up!自体は、やっぱり街中や、よく速く流れる道路に向いたクルマであるなーと思います。その使い方ならなんの問題もない。ただ、決して速くてパワーがあるクルマではないので、それをわかって使うのならいいかと。

あ、ただ内装も外装もシンプルすぎる程シンプルです。チープではないけれど、さりとて高級ではない。でも上質ではある。そのシンプルさゆえ、自分の色をつけやすいですね。わたしもいろいろつけました。オーディオはユニットとスピーカーを替え、ウーハーもつけたし、バックカメラもつけました。あと、夜間の安全のためヘッドライトをHIDに換装。リアウィンドウには「水曜どうでしょう」のステッカーなどなど。 

up!で不便だったのは、ミラーの格納が手動であるということ。狭い場所での駐車や洗車のとき、助手席側を畳むのがちょっと面倒でした。あと、助手席側の窓は助手席側からしか操作できないなど、かなり機能を割り切ってます。たぶん、日本の軽自動車の方が装備は豪華だと思います。その分、up!はエンジンの静粛性とか、ボディ剛性とか安全性など、目に見えないところにお金をかけてますけれど(だから、魅力が伝わりにくい?でも、クルマに本来必要なこと)。 

旧のブログが全部飛んでしまったので、up!君との思い出のほとんどをこの新しいブログでは書けていないのですが、琵琶湖にも行ったし、金沢にも行きました。そして、別府までフェリーでいって、縦断して鹿児島からまたフェリーで帰ってきました。合唱コンクールで高松にも行ったなぁ。金比羅さんにも行きました。楽しかった。だから、別れるのがつらかったです。でも、私も妻も二人とも運転しやすくて、パワーもあるクルマを求めた結果、つぎのクルマをお迎えすることにしました。ちょうど車検を終えたばかり。3年3ヶ月。

クルマ屋さんに下取りしてもらって、新しいクルマと入れ違いに去っていくup!君を見送るとき、本当に涙が出てしまいました。ありがとう、ありがとうと思っておりました。そして、つぎのクルマにバトンをつなぎました。

(新車編につづく)

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ステアリングがウレタンだったので、自分で見つけてきたステアリングカバーをつけてます。