Poloの車中泊の可能性を探る(実測)

前回の記事は「Polo車中泊ができるかということを考えるためには荷室の容量じゃわからないから実測しよう」という(仮)記事でした。この週末にやっと各部分の長さを測定できました。まずは、数値をずばっと出してみます。なお、これはわたしが実測した値なので測り方による誤差を含みますし、VW公式の値ではありません(といっても荷室内寸法は元からカタログには載っていませんが)。測定にはBOSCHのレーザー距離計PLR15を用いました。

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後部ハッチを開けた時の開口部の寸法を測りました。通常はトノーカバーをつけており、後部座席は倒していませんので一番ノーマルな使い方です。写真ではわかりにくいですが、奥行きが結構あることがわかります。そして、幅は1mないんですね。イメージしやすいように言うと、ヤマト運輸で販売している段ボール(大)の大きさが縦52cm×横35cm×高さ28cmなので、縦に置いてもまだ余裕がある奥行きで、高さは十分。でも2つ並べて置けるけれど3つはぎりぎりアウト(105cm)という感じ。あと、うちにある大型のスーツケース(10日間、冬のヨーロッパ新婚旅行に使用)が、縦72cm×横55cm×厚さ24cmというサイズで、これを寝かして置けるくらいのサイズはあるということになります。そう考えると結構大きいし、日常の買い物やちょっとした旅行でも十分な広さがあります。高さ約37cmを越える荷物というのはまずないですし。トノーカバーは簡単に取り外しができるので、これより高い荷物もOKです。

 

トノーカバーを外すと荷室の奥行きがよくわかりますね。VW up!の倍はありそうです。後部タイヤ両輪の間に荷室があるため、後部座席より狭くなっています。

 

荷室の床はup!と同じで二段式になっていますので、これを下げるともっと高さを確保できます(ちなみにその下にさらにスペアタイヤスペースがあり、そこにも若干荷物を格納できます)。

さて、では後部座席を倒して荷室を拡張してみましょう。

後部座席は4:6で分割できます。が、そのまま倒すとちょっと斜めになっています。座面と背もたれが干渉するためです。このままでも使えますが、フラットにもできます。

このように座面を跳ね上げることができるので、座席前の足置きの部分にくるりと回転させるとシートを倒したときにフラットになります。それが下の写真です。

 

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写真でクリーム色の部分が後部座席の座面の裏側にあたります。で、この状態での測定値をご覧ください。座席の部分の幅が約130cmと広くなっています。この状態で奥行きは約2倍の125cmになり、対角方向で161cm程度。おわかりかと思いますが、奥行き方向だと大人が足を伸ばして横になるのはPoloでもやはり難しい。ただ、対角線方向なら小柄な人でしたらぎりぎりいけそうです。高さ77cmに関して、荷物を積むなら十分ですが、わたしの場合お尻をつけてあぐらをかいてここに座ると、頭が少しひっかかります。完全に顔を起こせないです。

わたしは身長170cm台なので、斜めに仰向けに寝るならこのように膝を立てないといけません。身体を横にすれば寝られないこともないかな。では、完全に仰向けで寝るのは無理かというと、可能です。ちょっとした裏技?があります。

今、この後部座席の座面が前部座席と後部座席を倒した部分の間にすっぽりはさまっていますが、この部分はデッドスペースになっていてもったいないですよね。なので、この座面を外します。鉄のフレームでシャーシと座面は接続されているのですが、フレームを少しずらすことで外せます(構造上、座面に座っている際に外れたりずれたりしないようになっています。そこは大丈夫)。

外した座面をこういう風に足元スペースに置けば、約35cmほど奥行きを確保できます(注:助手席を一番前にスライドした状態です)。このあいた部分に詰め物をしてやれば荷室スペースをさらに広げられます。

これにより、対角線では約180cmの長さになります。これなら、フルフラットで寝れます!

完全に足を伸ばして仰向けで寝ている状態です。特に窮屈とは感じず、若干余裕があります。寝ている状態だと天井高さには余裕があるので。

例えば、二人旅行でもひとりは助手席でシートを倒して*、一人は荷室でというように車中泊は可能かなーと思います。荷物や寝具などは荷室の下段に格納することもできるので、スペース的には問題なさそう。

*何かあってすぐにクルマを移動させないといけない場合を考慮して、運転席のシート位置は変えない(荷室のスペース確保に使わない)方がいいかと個人的には思います。

というわけで標題通りに車中泊の可能性を荷室の広さの実測から調べてみました。結論としてはスペース上は可能という結果に。今回、せっかく長さを測ってみたので、次回は長尺物を積む場合や、自転車のようなかさばる構造のものを積む場合も実際に試してみたいと思います。というか、(仮)に書いたように本当は自転車(モールトン+ブロンプトン)を積めるかどうかの方がわたしには重要なのでした。。ブロンプトンは折りたためば荷室だけで収まるので、問題はモールトンの方だなー。