団地の市@千里青山台団地

f:id:gyama_d:20151213000030j:plain

うちから車で10分くらいのところにある千里青山台団地に行ってきました。URの主催で開かれた「団地の市」というイベントに参加するためです。古本屋さん、コーヒー屋さん、パン屋さんなどの他、スケッチ教室とかいろいろ複合したミニバザーっぽい感じのものです。行ってみてわかったのですが、ここはMUJIとURのリノベーション団地があるようですね。明日には伊東豊雄さんの講演会もあったり、団地を盛り上げる運動が盛んなようです。

青山台団地で目を引いたのは上記のような階段を中心にして、ワンフロア2世帯構造の直方体型の棟。初めて見ました。普通の公団住宅はこの構造を最小として横に連結しているのですが、ここではこの単位で建っている。しかも良くみるとどれも丘の斜面に建っていて、1階部分は自転車置き場などになっている。平地が確保できている部分は横長タイプなのですが、丘を残した(あるいは造成が難しかった?)場所では、この直方体タイプが多数建っていました。

 

f:id:gyama_d:20151213000440j:plain 

不思議なのは、平地が確保できている横長タイプの棟でも2階から住戸で、1階をまるまる回廊のような空間にしているものがあること。駐車場や駐輪場をつくるスペースは周りにいっぱいあるので、ここをこのような作りにした理由はなんだったのでしょう。この隣の棟は1階から住戸になっているタイプもありました。理由はなんにせよ風通しがよく、気持ちのよい空間が広がっていました。

 

f:id:gyama_d:20151213001753j:plain

団地内には公園がたくさんあるのも特徴かと思います。遊具はよく手入れされているようです。この写真の奧に見える2階立てのフラットな建物が団地内の交流館で、今回の会場です。2階には青山台文庫という絵本や児童書のミニ図書館があるのですが、このミニ図書館自体は今から40年前に団地内の主婦の方が自室で始めたものだったそうです。

 

f:id:gyama_d:20151213002504j:plain

会場を一通り見て回り、本も何点か買って、さて帰ろうとしていると、団地内に廃校になった小学校を見つけました。手前の枯れ草だらけの部分がかつてのグラウンドのようです。右手奥に見えるのが校舎跡で、その間には道路が走っています。校舎とグラウンドは専用の歩道橋で結ばれています(ニュータウン特有の作りなのかなぁと思いましたが、同様の例は京都府八幡市で見かけたことがあります)。やはり、団地内の小学生の数が減ってきて、近隣の小学校と統合されてしまったのでしょうか。跡地は今年度中に測量を行って、資産活用するという旨の吹田市による掲示がありました。

すぐ近くに阪急北千里駅もあり、AEONなどの商業施設、国立循環器センター(岸辺駅前へ移転しますが)もあって、暮らしよい空間かと思います(車がないと少し不便かな。阪急北千里線は本数が少ないので)。団地リノベーションをきっかけにまた人が回帰していくような気がします。

 

f:id:gyama_d:20151213003423j:plain

こちらもURの団地(C74棟)ですが、青山台団地の敷地から離れて飛び地のようでした。長くてかっこいいですね。裏側を見ると大規模修復工事をちょうど終えたようでした。