スペイン旅行記(8)バルセロナ初日は様子見の散策

 前回はバルセロナに到着したところまででした。

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さて、ホテルに到着してチェックイン。朝食の場所やフリーカフェのコーナー、階段、エレベーターの場所などの説明を受けて、最後にバルセロナは初めて?と聞かれて、そうですと答えると地図を取り出して、最寄りの駅とホテルの位置を教えてくれた後、とても重要な説明をしてくれました。曰く「絶対に、絶対にパスポートを持ち歩くな!」。部屋にセキュリティボックスがあるから、そこへ入れていけと。観光客は絶対に絶対にスリに狙われるからと、英語だけでなく身振り手振りでかなり真剣に訴えられました。それだけ被害が多いってことなんでしょうが、やはりそうなのかーとちょっと緊張しました。

事前に調べた情報でも、バルセロナでは観光客が凶悪犯罪に巻き込まれるケースは少ないものの、スリ被害は多発していて、特に地下鉄が危ないということでした。なので、なるたけバス(ほぼ地元の人しか使わないのでスリが乗ってこない)とタクシー(バルセロナのタクシーは安全快適)に乗ろうという計画を立てていました。現地のバス停などはわからないので、google先生頼み。そのためにWifiをレンタルしたようなものです。

他の方のスペイン旅行記を読んでみたところ、ホテルに置いていく人、持っていく人分かれているようですが、宿泊ホテルに関しては4つ星で、セキュリティボックスもしっかりしたものがあったので私達は忠告通り、置いて行くことにしました。

 

さて、早く着いた(お昼)ものの、チェックインでできたので、出かける前に荷物を置いていこうと部屋に入ると違和感が。。。この部屋、誰かがすでに宿泊してる!荷物があるし、着替えが椅子にかかっているし!あれ?!部屋間違えた?でももらったカードキーでドア開いたしなぁ。。どうしよ?いやいや、フロントに行くしかない。で、先ほど説明をしてくれた人がいたので、どうも先客いるらしいけどと切り出してみたら、半信半疑でまさかーと言いつつも一緒に見に来てくれました。で、カードキーを渡して、ドアを開けてみたら開く。で、中に入ってみてスタッフ仰天。焦りまくって、トランシーバーで別のスタッフと何やらやりとり。すぐにマスターキーで、隣の部屋をあけて無人であることを確認すると、そちらへ通してくれました。そのあとは平謝り。わたしははじめて英語の"apologize"って単語を聞いて、この単語実際に使うんだーと妙なところで感心してました。

通してもらった部屋は予約していたグレードと同じところだったらしいので一安心。で、荷物を解いていたのですが、やはり暑さにあてられて気分が悪いのが治らない。仕方がないので、妻に謝ってから三時間ほど仮眠をとりました。昼ご飯は朝ホテルから持ってきたパンで済ませました。

15:00に出発。最寄りの地下鉄(カタルーニャ鉄道)の駅を確認してから、タクシーを拾ってグエル公園へ向かいました。グエル公園はすごい山の上にあって、神戸の異人館あたりくらいのきつい坂なので、近くの駅から歩く(20分くらい)のも一苦労です。行きはタクシーで行った方が絶対楽です。15分くらいでついて、さてチケットを買おうと思ったら、なんと17:30入場のしかないよと言われました。Oh〜。スペイン、特にバルセロナの主要観光地って、時間指定のチケットを事前にネットで購入しておくのが主流なようで、明日行く予定のサグラダファミリアはかなり前に押さえていたのですが、冬で年末ということもあり、屋外のグエル公園はそんなに人はいないだろうとたかをくくっていのですが。。年末年始とか関係なく、観光客がわんさかです。17:30、それは日没の時刻なので、屋外の公園に入る意味なしなので、その場でiPhoneから翌々日の朝のチケットを購入しました。

近所のお土産もの屋さんに少し寄ったりしつつ、坂の下にある地下鉄(こちらはカタルーニャ鉄道じゃなくて、メトロ)に向い、一路、カサ・ミラがあるバルセロナの目抜き通りを目指します。今日は病み上がりということもあり、市内の様子見をすることに方針転換したのでした。メトロとカタルーニャ鉄道、バスで共通利用できるT10チケット(19.95ユーロ)を二人分購入。その名前からわかる通り、10回分の回数券です。期限がないので、複数日に渡って使えます。バルセロナに四日間いましたが、タクシーを多用したのもあって、10回分でこと足りました。複数人で使うのもOKだったと思いますから、使い切れないってことはないと思います。自動販売機で簡単に買えますが、クレジットカードの場合、妻のJCBカードは弾かれました。VISA、MASTERはもちろんOK(この妻のJCBカード、翌日以降ももやもやのタネになったのでした。JCBは使えないというのはわかっていたのですが、別途作ったVISAカードが出国までに届かなかったので仕方なく)。

 

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さて、やってきましたガウディの傑作アパート、カサ・ミラ。現地の案内板を見ると、カサ・ミラとは書いてなくて、ラ・ペドレラとあります。石切り場という意味だそう。こちらは現役のアパートですが、一部を内部見学できます。が、ここも勿論、時間指定チケット制。当日券も長蛇の列、というか当日券の列なのか、チケットをすでにもっている人の列なのか、まったくわからず。疲れていたのもあって、外観だけみて入るのはあきらめました。だってね、お高いんですよ入場料。日本円で2000円以上。グエル公園サグラダファミリア、あとカタルーニャ音楽堂のコンサートはチケット確定していて、そのうえにカサミラも入るとかなりの額になります。近くには同じガウディのアパートメント、カサバトリョもありますし。得がたい体験ができるのはわかるのですが、ですが、ここバルセロナに来てからというものの、見所はガウディの建築だけじゃないってことを身をもって体験していたのもあり。マドリードと比べると、新市街と旧市街がはっきり分かれていて、旧市街の建築が壮麗・豪華なものが多いんですよね。日本の近代建築っていうのは今は探さないと見つからないのですけど、こちらは本場だけあって、ごろごろ残っている。それを見ていると頭が処理オーバーしてきて疲れてしまって(もともと気分が悪かったのもありますが)。

日本で近代建築探訪をしている人って、私も含めて同じだと思うんですが、ほとんど残っていない建物を見つけるための嗅覚というか「センサー」がだんだん鋭敏になってくるのです。知らない街に行ったときに、たぶんこのへんに近代建築がある、あの建物の裏に少し見えるあの壁は近代建築だ!というのがわかる。逆に、あれは近代建築フェイクだっていうのもわかるのですが。そのセンサーを切らないまま、本場のヨーロッパなんかに来てしまうと混乱の極みです。360度どこを見回しても近代建築があるし、石を投げれば近代建築あたる(注:日本でいう「近代建築」的な建物ですね。ヨーロッパのは近代以前のものも当然多いですから)。そりゃ、疲れます。わたしだけでなくて、妻も同様に古い建築は好きなのと、感受性が強い人なのでやはりこの近代建築祭り状態には疲れていたようです。

 

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こちら、カサ・バトリョ。いや、入ってみたい、ものすごく入ってみたかったですよ。でも、すんごい混雑で、この写真の手前が列で溢れかえってるんですってば。予約なしに行くのは無謀です。

  

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いかにもヨーロッパっていう風景ですが、マドリードよりもなぜかすごく目に留まりました。街自体にはやっぱり活気があるからか。

ちょっと長くなったので、今回はここまでで。このあとも初日散策は続きます。