夏コミ振り返り(1)

夏コミ(C90)にて、サークル「山Dの電波暗室」へお越し頂いたみなさん、本をお買い上げいただいたみなさん、ありがとうございました。1年ぶりの新刊を上梓できたこと、また、かなりたくさん手にとっていただけたことは、とてもうれしかったですね。通常のメカミリジャンルのあたりは、14:30くらいから停滞期に入ってしまって、参加者もまばらになり、こちらもだれてくるのですが、16:00の閉会直前までわりと賑わっていたのが印象的でした。西館配置だと、東館から帰る人がついでに立ち寄ってくれるというケースがあるのかもしれませんね。

今年の東京は暑いとはいいながら、汗をタオルでぬぐうということがなく、夕方になれば涼しい風も吹くという気候で、とても過ごしやすかったです。伊丹空港に降り立って、外に踏み出した時の空気の重さとの対比がすごかったと思います。港区や品川区などの湾岸に近いところにいたので、海風を感じられたのかも。ビックサイトも少なくとも西館のあたりは涼しかったですよ。

さて、私は今回のコミケは3日目のサークル参加のみで、前日には東京へ来ていましたが、少し観光をしておりました。羽田空港に朝について、すぐ東京ミッドタウンにある21_21で開催されている「土木展」へ向かいました。

平屋建ての逆三角形の手前が21_21です。地下二階分くらいのスペースがあります。うしろのクレーンが土木展の展示かと思いましたが、たまたま後ろでマンションか何かの建設工事中だけだったみたいです。

10:00の開場とともに一番のりしましたが、ほどなく2人、3人と来場者が増えていきました。21_21の他の展覧会もそうですが、スペース的にも展示数は少ないです。ただ体験型の展示が多くて、大人から子どもまでわりとゆっくり楽しめる感じでした。科学博物館の土木部分の展示といってもいいかもしれないですね。すべて写真撮影OKなのが良かったです。一番印象的だったのは、こちら。

渋谷駅の地下通路を立体的に表した模型。差し渡しで5mかける5mくらいあるでしょうか。渋谷駅や新宿駅などは、どことどこがつながっていてという空間認識の限界を超えていると上京するたびに思います。未来になれば、この模型のような3DモデルがARで自分の視覚に投影されるようになればいいのですが。おそらく、この断面図は製作した人たちの記憶と記録によっています。JRや私鉄、地下鉄、区、民間企業など様々な団体が管理する複合的な空間なので、統一された図面というのは存在しないと思います。そういえば、同じものをDPZの林さんも段ボールで再現されて記事にされていました。

あと、もう一つ気になったものがあって、青函トンネルの地質断面図の展示に書かれた文字です。

この文字!これって、建築図面とか土木関係でよく使われる書体だったりするのでしょうか?フォント化されていたら、使ってみたいなぁと思うのですが。。

さて、土木展の第二の楽しみはやはりミュージアムショップでのグッズ購入。わたしは、どうしても欲しくなって、土木や現場で実際に使われている「カクメット」というヘルメットを買いました。

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なんでこんな形をしているのかというと、省スペースでスタッキング(積み重ね)できるようにするため。丸型のやつの積み重ねが難しい(高く積み上がる、バランスがくずれてずれやすい)点を克服した商品なのです。カラーはいろいろあるのですが、土木展で売っていたのがこのオレンジしかなかったので、こちらを。本当はイエローが欲しかった。。ちなみに、貼ってあるシールも土木展オリジナルグッズでして、カクメットに貼ることを前提に作られています。

こんなの買ってどうするのとお思いでしょうが、熊本の地震以来、わが家では防災に敏感になっていて、各種装備を揃えているのですが、ヘルメットもいるなぁと思っていたこともあって買いました。後付けっぽく聞こえるかもしれませんが本当です。ヘルメットが実用になる場面は少ないのは確かで、現実にはなって欲しくはないですが。

コミケ3日目は、サークルスペースを目立たせる理由もあって、ずっとこのヘルメットをかぶっていました。本を買いに行くときもかぶっていたので、西館でわたしの姿を見かけた方は多かったかも。意外かもしれませんが、通常の帽子よりも蒸れにくかったです。長時間かぶることをちゃんと想定した作りなのかもしれません。

 

土木展のあとは、池袋へ。腹ごしらえをしてから、ずっと行きたいと思っていたジュンク堂池袋本店の理工学書コーナーを訪ねました。まさに至福の時。こんなにあらゆるジャンルの面白い理工学書が網羅されていて、なおかつ関連グッズも豊富だなんて。生物関連のコーナーでは京都水族館でおなじみのオオサンショウウオのぬいぐるみが大小ラインナップされていて、本当にただの書店の1コーナーとは思えなかったです。あと、土木建築関連ではちゃんとテトぐるみが並べられていました(ダムぐるみも少しあり)。

さて、このあたりでだいぶ疲れてきまして、朝早かったのと前日まで仕事だったのもあり、普段ならまだまだ歩けるのでしょうが、これ以上は明日に響くと思って撤収することにしました。で、その前に行っておきたい場所が。TORAYA TOKYOです。

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疲れたときには甘いもの。東京は甘味処が豊富なのでいくつか巡りたいと思っていました。ここ、TORAYA TOKYOは虎屋直営の店舗と喫茶室です。東京ステーションホテルの2階にあり、行き方がわかりづらいため、知っている人だけが行ける穴場的な場所になっています。入ってみるとなかなか落ち着ける雰囲気です。カウンター席もあるので、ひとりでも大丈夫(本当は妻と来たかったのですが、猫とお留守番してもらっていました)。全然、甘味と関係ないのですが、この写真に写っているスプーン。これがものすごく持ちやすくて、使い易くって驚きました。裏を見ると、WMF HOTEL ROSTFREIの刻印が。どうもドイツのカトラリーや食材用品のメーカーらしいのですが、このタイプのスプーンはメーカーの公式にも掲載がなく、どうやら廃番のようです。こんなに「このスプーンが欲しい!」って思ったことはなかったです。いや、普通はそんなことあまりないか。

(つづく)