先にtwitterで書いていたのですが、PENXOという芯ホルダーを買いました。元DPZ編集部の工藤さんがご自身のウェブ「ネバーまとめない」で紹介されていたのを見たのがきっかけ。
半永久的に使えるミニマルなシャープペンシル「Penxo」が届いた - ネバーまとめない
工藤さんのサイトをご覧いただければ、くわしくまとめてあるのですが、改めてこちらでも紹介します。工藤さんは便宜上シャープペンシルと書かれていますが、芯ホルダーは機能としてはシャープペンシルと同じで、シャープペンシルが一般的には0.5mmの芯を使うのに対して、芯ホルダーは2mmの芯を使います。芯ホルダー自体は昔からあって、主に製図用途の他、半導体の設計を紙上で行っていたころによく使われていたもののようです（前職の職場のロッカーにうち捨てられているのを見たことがあります）。
昔からあった芯ホルダーとPENXOの何か違うのかというと、PENXOはメカニカルな機構を持たず芯を挟んで保持しているだけという点です。航空機に使うアルミを削り出して作ってあり部品というものがありません。つまり、シャープペンシルのメカのように壊れることがないということです。まぁ、なかなか壊れないですけどね。
PENXOのパッケージに使い方が書いてあります。ご覧の通り、芯を入れて挟むだけ。芯を繰り出す時は溝に親指を入れて広げるとあります。実際使ってみると、この「親指を入れて広げる」というのは、成人男性でもなかなか難しいくらい固い（芯を押さえる力がつよい）ので、私の場合両手で広げてやらないといけません。また、開いても芯と本体との摩擦が結構あって、するする〜とはなかなか滑り落ちてこない時があります。実用で問題になるのはこの点だけで、あとは普通のシャープペンシルや、鉛筆と同じに使えます。当たり前ですが。
（PENXOで模写。卵山玉子さん著「うちの猫がまた変なことしてる。」のトンちゃんとシノさんを描いてみました）
で、どうしてPENXOなの？という問いがあると思います。逆説的ですが、これはPENXOを使ってしばらく筆記してみた後に、シャープペンシルを使って同じように筆記してみるとわかります。軽すぎるんです、シャープペンシルだと。軽すぎて、返って文字や図が書きにくく、しっかり筆記しようとすると変に力が入りすぎてしまうのです。これがPENXOだと、全体に適度な重みがあって力を入れなくてもすらりと書けてしまう。そして疲れない。この「適度な重み」というのがとても重要です。前述の工藤さんは重さのバランスがいいと書かれていますが、まさにそう。
実際に仕事でノートを筆記するのに１週間くらい使ってみましたが、この楽さを経験すると、シャープペンシルや、軽めのボールペンには戻れません。あと、最近、マンガ絵の勉強のためにマンガ家さんの絵を模写しているのですが、この作業にぴったりなんです。
さて、芯ホルダーになじみのない方は、芯って丸まったらどうするの？と思われるでしょう。答えは鉛筆と同じように削ります。芯だけを削る、芯削り器というのがあります。なので、今は筆箱にPENXOと芯削り器を一緒に入れています。あと、芯自体は三菱鉛筆やステッドラーから2mmの芯で10本入りのものが売られています。少し大きめの文房具店に行かないとないかもですが。わたしは京都ヨドバシの文具コーナーで買いました。
そうそう、PENXOを使うにあたって、あった方いいものがひとつあります。鉛筆キャップです。芯がむきだしなので、携帯中の保護のために。あと、溝があるもののほとんど真円なので、置いておくとよく転がるので、使わないときはキャップをつけています。PENXOは径が10mmあるのとアルミ製なので、革のキャップが最適です。
いろいろとめんどくさそうと思われますが、シャープペンシルで書くことが多い人には置き換えをおすすめします。たぶん、虜になると思います。
あ、最後に入手方法ですが、ネットで調べるとPENXOを日本で買うにはとか、代行業者とかのページが出てきますが、公式ウェブから申し込むのが一番確実で安心、かつ安いです。
クレジットカードもしくはpaypal支払いで、届け先をローマ字で住所と電話番号を書くだけなので、難しくありません。申し込みと同時に製作が始まり、約10日くらいで完成して発送されます。発送は通常郵便のみで、日本だと約7日で届きます（日本郵政がポストに届けてくれます）。
わたしは二本買って、HBと2Bの芯を入れていますが、校正などをやっている方は赤の色芯を入れてもいいと思います。
