BTイヤホン QY8

友人がtwitterで、Bluetoothイヤホン(以下、BTイヤホン)のQY8がとても良い!(友人もひとから教えてもらったとのこと)と書いていたので気になって手に入れてみました。だって、安かったんですよ。実売3000円以下。ちょうど、家事をしているとき(洗濯物を干すとか)に音楽を聞くのにBTイヤホンが欲しいなと思っていたのです。あと、就寝する前にときどき音楽を聞くときに有線だと寝返り打つときにじゃまになったり、猫がじゃれてきたりしてケーブル切れたらどうしようというのもあって。

2年くらい前くらいに一度、BTイヤホンを使っていたことがあるのですが、そのときは音はいい機種だったのですが、電池の持ちがいまいちでしょっちゅう充電する必要があって実用には耐えないなーと思って使うのを止めたのです。この電池問題はBTイヤホンにはついて回るのですが、Bluetoothの規格が4.1になったことでかなり解決された(電力消費が抑えられる仕様になった)と聞き、QY8も4.1対応機種だったので購入することにしました。

BTイヤホンのレビューのお決まりとして、「BTイヤホンは音がよくないと言うけれど、実は...」的な文言をよく見かけるのですが、2年前に買ったころには先に書いたように音がよいものが出てきていて、むしろ音が悪いものを探す方が難しかったと思います。有線でも音のよくないものはありますし、無線だから(圧縮しているから、規格上音楽が主目的じゃないからとか)といって一概に音が悪いと決めつけられるものでもありません。そういうレビューを書く人は何でもかんでもスペックに気を取られるタイプの人ではないかと個人的には思います(再生音域が広い方が偉いとか言う。もちろん、実際はそうとは限らない)。

で、実際に手持ちのプレーヤーでBluetooth接続して(もともと有線主体に設計されたハイレゾプレーヤーだけど、一応無線機能を持っている)聞いてみました。ほう、はう、これは!有線の5000〜10000円クラスのイヤホンと較べても十分いい音がします。具体的には中高域の抜けがいい(よく響く)のと、解像度が予想していたよりも高い(細かい音や小さい音が埋もれずに聞こえる)のです。低音も音圧がしっかりしているけれど強調しすぎず、心地がいい感じ。こういうイヤホンを評して「バランスがいい」と言ったりしますね。まさにそうです。

音楽の種類別に較べてみると、意外と言っては失礼ですがJazz、それもピアノトリオのような小編成のものがよく合うと感じました。高中低のバランスがいいイヤホンならではと言えると思います。中音域主体のボーカルありのポピュラー音楽はもちろんOKで、ボーカルがちゃんと前に出てきて聞きやすいのですが、複雑なアレンジの大編成の楽曲や、オーケストラのストリング編成だとさすがに値段の限界で解像度が追いつかない(それでも十分すぎるほど高いのですが)時があって、それよりはシンプルな構成のものに向いていると思いました。

ただ、金管楽器(トランペット)のJazzでは再生しきれず一部音割れする時もありました。マイルズ・デイビスのKind of Blueというアルバムなんですが、ただこのアルバムの音を余すところなく完全に再生できるイヤホンというのは有線でもなかなかお目にかかれないので、これをテストケースに持ってくるのは酷かなとは思います。

*わたしはイヤホンを聞き比べするとき、よくこのアルバムを使ってそのイヤホンの限界を確かめる意地悪なことをします。音域が低音から高音まで異常に広いため。

 

音以外のところでは、かなり装着感がいいです。これはスポーツ用途を考えてのことからと思います。実際、耳からずれないようにイヤーフックがついています。付属のイヤーピースがややふにゃふにゃしていて少し耳に合わなかったので、わたしは自分の手持ちのイヤーピース(JVCのSpiral Dot)に交換して使いました。そのままでも音はいいのですが、イヤーピースによる音の違いも楽しめると思います。

BTイヤホンの多くがそうであるように耳元のボタンで音量や曲送りなどが操作できるようになっています。ただ、ひとつ難点をあげると再生・一時停止・電源を兼ねるボタンの位置です。このボタンを押すと耳にイヤホンが押し込まれてしまう位置についています。音量ボタンはこのボタンとは直交する位置についているので押しても差し障りないのですが、一時停止はわりとよく使うので耳から外して押すなどちょっと工夫がいります。この点は改良されるといいなと思います。

全体としてみて、その値段以上の満足感が得られるBTイヤホンなので、お薦めです。