映画『BLUE GIANT』鑑賞

 映画『BLUE GIANT』を観てきました。Jazzがフィーチャーされた映画というと、古くはSWING JAZZ、近年だとグリーンブックが思い浮かぶのですが(後者は音楽が主テーマではないですが)どちらも実写で、実写だからできる表現の醍醐味があって、はたしてアニメーションでそれができるんだろうかっていう気持ちが少しあったのですけど、まったくの杞憂でした。魂を持っていかれる。絵と音楽が組み合わさるとこんなにすごいのかと。

 原作はマンガで、つまりもともと音がないんですよね。でも音が聞こえなくても音楽は表現できるっていうのは「のだめカンタービレ」が教えてくれていて、すでに知っていたつもりでしたけど、忘れていました。そこに音楽が付くとどうなるかっていうと、もう視覚と聴覚、全身を揺さぶられるんですよね。

 ストーリーはとにかく熱血で青春で、スポ根に近いかも。でも、それが良い。

  全編の音楽とピアノ演奏は上原ひろみさん。映画館の包まれる音響で味わってほしい映画です。サックスとピアノとドラムスのシンプルな構成ですが胸の高鳴りはビックバンド以上です。

 ちなみに主人公の宮本大が毎晩サックスを練習しているのは、永代橋清洲橋の中間、首都高の橋の真下です。首都高を西にそのまま進むと箱崎JCTがあります。なんでわかるのか?2022年の年末にちょうどこのあたりをドボクさんぽしていたから。個人的な偶然ですけど、劇中に見知っている場所が登場すると一気に親近感が上がります。永代橋清洲橋関東大震災の復興橋梁群のうち、特にデザインが素晴らしいものなのでぜひそちらも見に行ってください。