長崎県美術館で2015/10/10〜12/6に開催されている「1∞ ミナカケル ミナペルホネンの今までとこれから」展を見に行ってきました。ミナペルホネンが服飾ブランドだということすら知らなかったのですが、以前書いた「プロジェクトランウェイ」の影響でファッション(主に物作りの面で)に興味を持ち始めていて、そのとても印象的なポスターに目を奪われて、11/22の午前中はコンクールではなく、こちらを見に行くことにしました。
服飾ブランドの展覧会だから、トルソーにかかった服が展示されているだけとかかな?それだったら面白くないだろうなーと勝手な予測をして、ちょっと疑心暗鬼なまま会場に足を踏みいれました。で、踏み出した一歩目からその予想は外れていたのを悟りました。トルソーに服がかかっているだけでも、なんだこの五感を刺激するものは!という感じに。もちろんトルソーだけではない総合的な展示だったのですが、服そのものが放つものが眩しくて眩しくて。あわてて、写真を撮って本番前練習の妻にメールを送りました。「終演後に見に来た方がいい。見ないと後悔すると思うから」と。(写真撮影OKだったんです。フラッシュのみ禁止で。とてもありがたい。)
ミナペルホネンは皆川明というデザイナーさんが20年前に立ち上げた若いブランドで、テキスタイルから服を作るという方針なのですね。京都にも大きなお店があるっていうことも知りませんでした。1シーズンだけのはやり廃りのある服ではないものを、っていうコンセプトが、見ているだけでわかるんですね。時代とかいろいろなものを乗り越えていく服なんだということが。
展覧会の標題「1∞ ミナカケル」というのは、1×1×1×....=1ということ。つまり、たくさんの1人があつまって、1つのものを作るということを表しているようです。実際、皆川さんのデザインをもとに、様々な生地メーカー、織物メーカーの人達が協力して服をつくっていく姿が展示の一部としてありました。ものをつくる醍醐味っていうのは誰かと誰かが関係性を作るというところにあるのかもしれない、ということを思わされました。安易にコラボとか言いたくないものがそこには感じ取れました。
この展示の会場構成をしたのは若い建築家の田根剛という方だそうで、ミナペルホネンというたくさんの素材をとてもうまく、何もしらない私に分かりやすく見せてくれました。この仕事の仕方如何で展覧会が成功するかしないかが決まるよなーと思い、本当に感心しました。
服だけでなく、テキスタイルの端布を活かしたプロダクトもたくさんあるのが魅力的でした。男性用の服は基本少ないようだし。服に関しては、あーこの服、妻に着せたげたい、あーこれもという感じで、お金が全然足りないのですが、いつかどれか一着を手始めとして、プレゼントしたいものです。
たくさん写真を撮ったのであとは並べてみます。この展覧会を感じ取ってもらえればと思います。