陶器づくし

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今日は大阪中之島にある東洋陶磁博物館へ行って来ました。お目当てはこちらの青磁水仙盆。台北故宮博物院の至宝です。あれ?よく考えると5-6年前にわたし故宮博物院に行ったとき、これ見てないなと思ったのですが、そのときはなにせ時間がなくて1時間で駆け足だったので(翡翠の白菜はばっちり見たのですが)。ともかく大阪で見れて良かったです。眼福でした。

同じ系統の水仙盆が6点あったのですが、ただ一点、貫入(ガラス質の表面に入るひび割れ模様)がないものが色といい形といい「人類史上最高のやきもの」(今回の特別展の宣伝文句)と呼ぶに相応しい陶器でした。やきものは技術的なもの以外に偶然に支配される部分も大きいものです。この水仙盆はまさに偶然が生み出した美しさの極致だと思います。

 常設展の「安宅コレクション」「李秉昌(イ・ビョンチャン)コレクション」も素晴らしいというほかなくて、今日は特別展初日だったのですが、常設展を見ている人はほとんどおらず勿体無かったです。もっと見られて欲しい。特に北宋時代の陶磁器はすごいです。国宝の曜変天目茶碗も見放題ですよ!茶碗の中に宇宙があると言っても過言じゃない(おじさんが一人、食い入るようにまんじりともせず見続けていました)。

そうそう、今回の鑑賞にあたっては一つ秘密兵器を持って行きました。PENTAXのPapilio IIという双眼鏡です。美術鑑賞の時に単眼鏡を使う人は多いですが、双眼鏡はやはり立体視できるのが強み。そんななか、このPapilio IIなのは理由があって、それは最短焦点距離50cmという短さ!。ここまで寄れる双眼鏡はほかにありません。カメラで言うとマクロレンズみたいなものです。美術鑑賞界(?)の隠れたベストセラーらしいです。わたしは美術系ライター・編集者の橋本麻里さんのTwitterで知りました。視界いっぱいに拡大されて広がるやきものは格別でした。全体を見る絵画作品よりも、今回のようなやきものや彫刻作品、建築など細部の美しさを堪能するにはうってつけのツールでした。

PENTAX 双眼鏡 PAPILIOII6.5×21 ポロプリズム 6.5倍 有効径21mm 62001
 

 

 さて展覧会のあとは梅田スカイビル前で開かれている「ドイツフェスティバル」へ。ドイツ料理やワインバーの立ち並ぶ中、ポーランドの陶器、ボレスワヴィエツ陶器(ポーリッシュポタリー)を見つけました。去年のクリスマスに妻のプレゼントに贈ったのがこの陶器です。

www.dempa-anshitsu.org

 ドイツフェスティバルだけれど、ポーランドのお店があっても違和感を感じる人は少なかったかも。歴史的な経緯が複雑ですからね。。

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 自宅用と実家へのプレゼント用と2点買い求めました。絵柄や色遣いがとても好みです。

というわけで期せずして陶器づくしの一日となりました。