ミロコマチコいきものたちの音がきこえる

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日時が前後するのですが、水仙盆のちょうど一週間前に標題にあるミロコマチコさんの展覧会を見に京都へ行ってました。駅ビルの中にあるこじんまりとした美術館です。百貨店によく併設されているタイプですが京都のほかの百貨店、大丸や高島屋と比べて意欲的な展覧会が多い印象です。

さて、ミロコマチコさんは大阪生まれの画家で、ダイナミックな構図とフォルムが特徴的で動物の絵がもともと多い方です。正確に写生するのではなく、かといってデフォルメというほど戯画的・イラスト的でもなく、この人にしか描けないフォルムがあって、以前からその絵に魅了されてきました。上の写真の展覧会告知の看板のガゼルを見れば言わんとすることがわかってもらえるでしょうか。なお、猫好きでもあり、毎日野良猫観察の散歩をされているそう。ソトとボウという兄弟猫を飼ってらっしゃるそう。

この何年かで絵本を立て続けに出版されていて、受賞が多く注目が集まっています。伊勢丹のクリスマスキャンペーンを担当されたことで、その絵が知られていったと記憶しています。

 

展示は絵本の原画などを中心に構成されていていますが、絵本の原画はそんなに大きくはないのですが、そのほかの絵がみんなすごく大きくてびっくりします。縦横1m以上あるものがざらです。そのため、その筆致の勢いの良さがよくわかります。紙にアクリル絵具のほか色鉛筆も使っているとのこと。独特の色彩の理由はそれかーと変なところで感心したり。

会場だけの立体展示も多く、ミロコマチコさん自身が会場ごとに違う構成にすることを考えて現地で考えているそうです(ミロコマチコさんのTwitter情報)。これがまたサービス精神に富んでいて、楽しかったー。

私が気に入ったのは「飛び方」という絵。ワシが翼を広げて飛んでいる姿を真横から描いたもの。そしてその横にあったセミとカナブンの絵。なんとタイトルは「ベランダで死んだ虫たち」。その視点にしびれてしまいました。

絵本の原画は印刷されたものの数倍迫力があり、これは生で見るとより楽しめます。当然かもしれませんが図録には原画は全部は掲載されていないので是非展覧会を見に行くことをオススメします。

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 さて、作品を堪能して最後はお楽しみのミュージアムグッズ!本当は原画販売を期待していたのですが今回は美術館での展覧会なのでそれはなし。複製版画の販売はありましたが、われわれが欲しい絵ではありませんでした。そこで選んだのがこのトートバック。日常トートバックを使う機会はあまりないので、こうやってうちの廊下にぶら下げることに。キャンバス地に塗装してあるので、油絵の原画のような質感!いいと思います(他画自賛)。この絵を毎日見れるのは結構テンションが上がりますよ。以前買ったヤマモトダイゴさんの絵の斜め向かいにかけてあるので、ゆくゆくは美術廊下にしたく。

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もう一点、こちらはダイニングの壁に。これは売り物ではなく展覧会のチラシを広げたもの。うまいつくりですねー。こうやって飾られることを想定してるのだと思います。美術館だけでなくてJR西日本管内の駅にいっぱいあるので、みなさんも是非手にとって眺めてください。

京都での会期は12/25までと短いのでお早めに。そのあと静岡、長崎、東京へ巡回しますが、なんと東京は再来年2018年1月!なので東京の方は気長にお待ちください。それまでにミロコマチコさんの絵に出会う機会が絶対あると思いますけれど。