本業の仕事で台湾へ3泊4日の出張をしてきました。関空から桃園国際空港へ向かい、そこからリムジンで台湾のシリコンバレーと言われる工業都市、新竹へ。おなじみの台北から桃園国際空港がクルマで約1時間の距離、そこからさらに北西の海岸沿いに1時間南下したところに新竹市があります。観光で行くことはまずないと思います。わたしも台湾には合唱と建築写真の撮影で3回来たことがありますが、新竹ははじめて。ちなみに海外出張もはじめてでした。
当初は空港からMRT空港線(開通したばかり!)にのり、台湾の新幹線、高鐵にのって高鐵新竹駅へ行き、さらに在来線にのりかえて新竹駅、そこからタクシーというプランを思い描いていたのですが、問答無用でホテル差し向かえのリムジンで出張先の工場へ連れていかれることになっていました。結果的にはその方が荷物を運ぶ必要がない点は楽でしたけど、リラックスする間もなく仕事する場所に直行はさすがに緊張も解けず疲れました。
リムジンの費用は1500元(NT$)で、日本円で6000円弱。現在のNT$(台湾ドル)は約3.7円(両替レートでは3.9円くらい)で、前回行った10年前が3.1円くらいだったのでものすごく円安になってました。。台湾の力があがって、日本の力が下がっているということを端的に示していますよね通貨レートは。海外に出ると経済力が強いのは何も中国だけじゃないってことがよおくわかります。ちなみに帰り同じルートをタクシーで戻ると1300元(料金固定)でした。桃園〜台北をタクシーで行く場合も同じくらいだったかな。
リムジンに乗る前にまずしたことは両替と通信手段の確保です。入国審査の前に台湾銀行の両替所と中華電信のSIMカード売り場があります。入国後のロビーにもありますが、入国審査はどうせ混むので先にここで手に入れる方がいいかも。多くの人がすでに書いてますが、両替は台湾に来てから(出国時は台湾にいるうちに)の方がレートはいいです。今回、20000万円両替して5128元、手数料込みで3.9円相当でした。同じ日の関空のトラベレックスのレートが4.2円だったので計算すると4761元になり、367元も違いがあります。軽い夕食(後述)くらいなら2回分は差が出る勘定です。
つづいてSIMカード。日本の3大キャリアは一応海外通信プランというのを用意していますけど、1日2500円で通信最大50M(!?)という人をバカにしているのかという料金とデータ量です。Google mapだってロクに使えずに終わってしまいます。となるとレンタルWi-fiかSIMカードです。わたしはiPhone7 plusのSIMフリーの端末を持っているで、SIMカードを買うつもりでいました。台湾の通信会社3社のSIMプランはどこも値段が同じなのでどこでもいいと思います。3日、5日、7日というように滞在日数で値段が分かれていて、5日プランだと300元(1200円弱)。それで一日のデータ通信量は無制限です。無制限。しかも4Gで速度も速い。一応、通話も50元分可能ですが、LINE電話を使えばいいので使うことはなかったです(ちゃんと番号が割り振られます)。
この通信無制限というのは本当に助かりました。たぶん、観光で行った場合はどれだけ使っても一日200-300Mbyteくらい(50Mbyteはありえないけど)と思います。ただ、今回わたしは仕事で行っているので、VPN通信を使ってリモートで日本の自分のPCにアクセスし、現地で仕事する必要がありました。現地の工場は自社工場ではなく、取引先なのでLANへのアクセスはさせてもらえないのです。ということで、ここにかかる通信量がものすごいので、通信無制限でないと逆に困るのでした。
iPhoneでデザリングして、3日間仕事に使いましたが、通信速度には全然問題なかったです。日本で仕事しているのと遜色ないネットスピードでした。
そうそう、SIMの入れ替えと設定はお店の人がやってくれますが、日本語の設定だとわかりにくいのか少し戸惑っていました。英語か繁体字の設定にしておくとスムーズかと。あと、電源入れたままSIMカードの抜き差しをしていたのでちょっとびっくり。台湾では普通のことなのかもしれず、だったらそれで本体やSIMが壊れるってこともないんのだろうなと思いました。
さて、14:00に到着してから19:00までみっちり仕事で、大変疲れました。普段なら食事は海外だろうと日本だろうと一人行動なのですが、さすがに店を探すのも面倒なので、先行していた同僚達にホテルの近くの店へ連れていってもらいました。
すこしこみいった繁華街にあるホテルなので食事には困らなかったです。コンビニも3軒あります(ファミマ、セブンイレブン、台湾ローカル)。
連れていってもらったのは24時間営業(!)の小籠包屋さん。軒先のカウンターで用紙に欲しいものに数量を記入して小娘(シャオチェ)(店員のお姉さんのこと)に渡すと持ってきてくれます。小籠包8個入り(餃子は7個入り)55元(220円弱)と安い、そしてうまし!麺類は具と麺4種を選ぶ形式でいずれも65元。炊き込みごはんが55元。みんなでシェアして食べたので、結局一人130元(500円ちょっと)でした。もう毎日ここでもいいくらい。確実に太るけど!なお、飲み物代は含まずです。
台湾に限りませんが、中華圏は街に出たときに独特の匂いがありますよね。多くはこれら中華料理の匂いだと思うんですけど、どちらというと無味無臭な日本の街(比喩的な意味ではなく純粋に匂いとして)よりも、個人的には安心感のようなものを感じるのでした。同時に活気が感じられるというか、人がいるって感じがすごくするんですよね。日本の住宅街なんかは昼間は人がいるのかいないのかわからないので、ものすごく不安を感じます。それが匂いでわかる。一人で行動はしたいけれど、人がいるところで行動したいという典型的な都市型住人なのだわたしは、と改めて気付かされました。
さて、夕食後はちょっとした買い物に、これも歩いて3分くらいのところにあるショッピングモール、新竹ビッグシティへ来ました。
エスカレータマニアの人にはたまらない感じのがたくさんあります。
お目当てはショッピングモールの中にある誠品書店(the eslite bookstore)。台湾へ行ったおりには必ず立ち寄るお気に入りの書店です。新竹に出張が決まったときも、なんとか行けないものか?と考えて店舗検索し、この場所にあることは確認済み。
中国語は読めないのですが、読めなくても内容がわかる本も当然あるわけで、芸術書関連がそう。また、台湾は日本との関連・興味が強く、日本の本・漫画の現地版も多いのでそういった本を入手するのも面白いのです。今回手に入れたのは雑誌2冊と写真集1冊。書籍の値段は日本とそんなに変わらないです。上の写真の雑誌は250〜280元(1000円くらい)、写真集は700元(2800円くらい)でした。面白いのは主題展とシールが貼られた本の場合、どうも書店推しの本ということ(平積みされている)で、割引されているのです(10年前に来たときは気づいてなかった)。今回買った写真集は21%引きで700元から553元にディスカウントされていました。新刊書籍がディスカウント可能ということは、日本の書籍流通システムとは全然異なるようですね。買った本の紹介はまた次回にでも。
こちらは日本の古代ギリシャ研究家の藤村シシンさんの著書、「古代ギリシャのリアル」の台湾版。妻が藤村さんのファンで、この本を持っているので気づきました。表紙デザインは誠品書店で見た限り、同じ本でも日本と台湾で変わることも多いみたいですが、これはイラストが特徴的だったためか同じだったのです。ということでこれは妻へのお土産に買いました(というかリクエストがあった)。
ビッグシティには映画館もあります。なんとスターウォーズのep8がすでに公開されていました。日本では12/15公開なんですが、台湾では12/13(まさに出張に行ったその日)と2日早い!日本で妻と見に行く予定だったので、台湾では見ませんでしたよ。ところで「最後のジェダイ」は「最後的絶地武士」。ジェダイは騎士じゃなくて武士なんですね。
(つづく)