ドコモドライブネット<iPhone版>

友人のツィッターでドコモドライブネットという言葉を目にしまして、AndoroidやiPhoneで使えるカーナビアプリと知りました。以前から車に載せているポータブルのカーナビ(2万円くらい)にいろいろと文句はありつつも、google先生のナビでは心許ない部分もあり、仕方なく使っている部分がありました。使っているポータブルカーナビの良い点、悪い点をわけて書くとこんな感じです。

【ポータブルカーナビ良い点】
 ・曲がるポイントの「信号機名」を教えてくれるので間違いが少ない
 ・走行車線を表示してくれる
 ・交差点の詳細イラスト表示など、google先生にはないカーナビとしての一日の長

ポータブルカーナビ悪い点】
 ・動作がもっさりしている(地図の拡大縮小、見たい地点への移動など)
 ・解像度が低いので地図として見づらい
 ・曲がる位置がわかりづらい時がある(信号機名がない交差点は特に)
 ・リルート(ルート再設定)が遅い

この悪い点のうち、動作がもっさりという部分が実は一番気になっていると思います。場所によっては詳細地図にしたり、広域にしてこの先のルートが知りたかったりして、切り替えるのですが、タッチスクリーン自体の精度の悪さとあいまってストレス度が高いです。

今回、ドコモドライブネット(以降、ドライブネット)を使ってみて、上記の良い点をすべて含んだ上に、悪い点であげている部分をすべてクリアしているのが分かって、完全にドライブネットに置き換えようと思いました。

 

アプリのダウンロードは無料で、別途ドコモのサイトで契約することでナビ機能が使えるようになります。月額300円とかなり安い。これ、半年に一度の地図更新も含まれるので、ポータブルナビのように10000円くらいの地図更新料がいらない(カーナビ専用機は更新できる期限があったり、更新の手順がめんどう)のは大きいです。iPhoneがナビになるので、車を乗り換えるときに新しいナビを取り付け直す必要もないですし。

利用者としては、アプリのダウンロードだけでナビ機能のお試しができる機能が欲しかったです。地図検索機能、ルート検索はできるのですが、契約しないとナビしてくれないので、実際ナビとしての利用ができるのかがわからないのは不安です。今回、ダメなら解約するつもりで申し込んで試してみました。

冒頭の写真がその画面なんですが、ぱっと見て地図がそんなに高精細というわけではないです。でも、使ってみるとこの地図が見やすい。道路とそれ以外の部分の区別がわかりやすいと思うのです。たぶん、そういうことを意図しての配色や、間引きした地図なんでしょう。このあたりは共同開発したカロッツェリアのノウハウなんでしょう(私のポータブルナビはPanasonicのゴリラ)。

 

実際使ってみてわかったことを書きます。

1、信号名は音声では言ってくれない(画面上には出る)。
 その代わり「この信号を右」というようなアナウンス。このアナウンス位置が的確だったので迷わず右左折できます。と同時にピンポイントで正確なのに驚きました。たぶん、iPhoneGPS性能に寄るところが大きいのでしょう。専用機のポータブルナビに積んでいるアナウンス位置よりもわかりやすい。

2、縦型画面が良い
 カーナビってたいてい自分の向かっている方向を表示(ヘディングアップ)しますけど、これって横型の画面だと表示できるスペースが狭くなりますよね。つまり、先の方でどういうルートをたどるのかが見えにくい。この問題は縦型にすることで一気に解決しますが、なぜか縦型のカーナビはないんですよね。たぶん視界を遮る面積が広くなるなどの理由で規制があるのかも。その点、iPhoneやAndoroidだと縦置きができるので、地図を縮小しなくても先のルートがわかる。ちょっとした面積分の差なんですけど、先が見えるという安心感は大きいです。

*追記:ダッシュボードの上に立て向きに置くと視界がだいぶさえぎられるので、やはり横向きにしました。立て向きで使うにはアームかなにかで置き方を工夫しないとダメだと思います。

3、うるさくない
 しばらく使ってみて気づいたのですが、このナビは静かです。ポイント以外ではアナウンスがない。でも、ちゃんとナビはしてくれる。ポータブルカーナビはやたらと注意点を言ってくるのでうるさく感じていました(すでに過去形で語りますが)。高速道路の合流付近での警告が特にうるさい。いちいち気づかせてくれるのはありがたいのですが、やや過剰かなと。ルートを選択したときも、車上荒らしに注意とか、事故多発地帯ですとか。

4、見やすい
 iPhoneなんで、もともとディスプレイの質が高いからなんですが、文字情報がはっきり認識できる。だから音声アナウンスが少なくてもいい。ポータブルナビのタッチパネル液晶はやや見づらいです。だからアナウンスが過剰になる。運転中にカーナビの画面を凝視することは当然危険なので、アナウンス重視の方がいいのはありますが、最低限のアナウンスでも成り立つ境界はあると思います。そのあたりがドライブネットは絶妙な気がします。

5、音声操作できる(やや難あり)
 音声入力機能があるので「地図を拡大」「縮小して」「駐車場はある?」などの質問を聞かせると判断してその動作を実行してくれます。これはちょっと感動しますね、ハンドルから手を離さなくていいんですから。安全です。ただ、大きな問題点があります。音声入力をするには、音声入力ボタンを押さないといけない(あれ?)。iPhoneの"Hey, Siri"のように強制音声フレーズで操作できるようになってくれればなーと思います。この点が実に惜しい!今後、改良されることを切に期待します。

*Andoroid版は別売りのクレードルと音声入力リモコンで手を離さずに音声入力ができる(リモコンをハンドルにつけておく)。

 6、デモモードが便利
 検索したルートに対して、ナビゲーションをシミュレートできます。ただし、シーケンシャルに自分の位置が変わっていくだけで、途中だけ見たいとか、早送りができません(実時間か、それよりやや早いくらいのスピードでしか遷移しない)。この点は改良を期待したいです。高速道路を下りてからの下道の部分を予習したいときに使いたいので。

7,リルートが早い
 これは完全にドライブネットの圧勝ですね。ポータブルナビだとプロセッサ能力が遅いし、スタンドアロンなので仕方がないですけれど、道を間違えたときにリルートが遅いとホントにあせるので、この早さは助かります。

 

特徴的な部分は以上でしょうか。iPhoneのアプリというよりも、本当にカーナビですね。専用機よりもいいと思えます。欠点らしい欠点はほとんどないです。


あ、最後に通信量。京都から吹田までをデモモードで試した結果、4.1Mbyteでした。思っていたよりもずっと少ない。実際の走行になると、渋滞情報検知やリルートなどが入るでしょうから、これよりは多いでしょうが。これなら通信量を気にすることはないかなと思います。

追記:
このアプリは「ドコモドライブネット」とドコモの名前が冠してありますが、ドコモの端末でなくても使えます。現にわたしはsoftbankiPhoneです。Android版の対応機種はドライブネットのウェブに掲載されています。 

 

高速道路の出口などの分岐は、こんな風に上下分割で出ます。

 

わたしのポータブルナビではなかったETCレーンの表示があるのが結構助かります。出口直前であわてなくていいのは大きい。