みんぱくで文化の日

三連休の初日、みんぱく国立民族学博物館)に「カナダ先住民の文化の力」展を見に行きました。 あとづけの理由ですが、文化の日っぽい過ごし方でしたね。先住民というと昨年、アイヌ夷酋列像展をやはりみんぱくに見に来ましたが、今回は特別展示場ではなく、本館2階の企画展示場でした。北米大陸でもアメリカン・インディアンのことは映画やドキュメンタリーでよく目にしていますが、カナダの先住民族のことはほとんど知らないという人が多いのではないでしょうか。わたしも妻もイヌイットくらいしか知りませんでした。

カナダといっても広くて、太平洋沿岸部、大陸中央部、五大湖周辺、亜北極、北極圏にそれぞれ先住民族が居住していて、生活様式も文化もまったく違うのです。

民族学の博物館の展示というと、「過去」の収集物の展示と思うでしょう?でも、これらの展示は先住民族の「現在」(1980年くらいから2000年以降のもの)の儀式に使う新しいお面や、アート作品が収集展示されています。先住民族と聞くともう列強民族に滅ぼされた的な思い込みがどうしてもつきまとうのですけど、当然、今もそこにいて生活しているんですよね。英国やカナダ政府と自治権の交渉や領土交渉もしての結果なんですが。だから、今、現代に新しい作品や生活道具、儀式道具が製作されているという至極当たり前のことに気付かされて、はっとしました。

特に版画作品の民族性と洗練性の融合はとてもよかったです

単純に木工技術・塗装技術としてもすごいし、デザイン性も際立っています

この作品なんかは浮世絵テイストで家に飾りたい!って思いました。ユーコン川瀬巴水って感じですね。

これは確かイヌイットの彫刻作家の手になるもの。いいフォルムです。ほれぼれ。

イヌクシュクは石積みでつくった人型の道標で、冬季オリンピックのシンボルマークには使われたとか。確かに見覚えがあります。

企画展を見終わったあとは、前回見ていなかった地域の常設展示を見ることにしました。みんぱくの常設展示は世界の地域ごとにゾーンが分かれていて、展示量が膨大なため、一度に見るのはまず不可能です。物理的にもしんどいし、感受性の面で一回一地域くらいでないと頭がパンクします。そういう意味で年に何回も思い立ったらすぐに来れる近さに住んでいるのは幸運だと思います。京都に住んでいるときですら、みんぱくは遠かったですもん。

さて、今回は南アジア(インド)と東南アジアの展示を流す感じで。見ていきました。そのなかでも特に気に入ったのがこれ!インドのオートリキシャ(タイだとトゥクトゥク

これはいいモノ!日常使いとして乗りたい!って思って調べてみたら輸入して販売している業者さんが西宮にありました。お値段75万円!安い...よね?!

オートリキシャ | 西宮市のレアな輸入車&TUKTUK販売店ガレージボスコ

なんでも側車付軽二輪の扱いなので車検不要なのだとか(普通MT免許は必要》。

もうひとつ、面白かったのがガムランの演奏体験ができるコーナー。画面の拍子と鉄琴リズムにあわせて、高音から低音のドラを叩くのです。われわれ二人では結構難しかったのと、やっぱりひとつの楽器にひとりがついて合奏するほうが演奏の醍醐味としては面白そう。

さて、毎回行っているミュージアムショップ。今回は冬物衣料が新入荷していました。選んだのはこちら、アルパカ毛100%のニット帽。いいものでしょ。アルパカ毛は軽くて温かく、丈夫で長持ち、縮みにくく毛玉ができにくい上、多くの自然色(白、黒、茶、グレー、まだら)があるそうで、ニット素材としては最高級なのだとか。確かにカーディガンとかセーターは少し高かったのですけれど、この帽子は2200円とお手頃でしたので、おすすめです。とても細い毛糸なので、かばんに入れてもかさばらないという点も気に入りました。

最後に本日最大の気づきは、みんぱくには同じ万博公園にある自然文化園に入場しなくても入るルートがあるということ!(詳しくはみんぱくのウェブを御覧ください)。今までこれを知らなかったので、みんぱく+自然文化園の両方の入場料を払っていましたよ(トホホ)。まぁ、自然文化園は散歩にちょうどいいから、入場料払うのにやぶさかではないんですけど(ぶつぶつ)。。