VW Polo、K&N エアフィルターに交換

f:id:gyama_d:20170701160158j:image

2週間ほど前に、VW Polo君のお手軽チューンとして、エアフィルターを交換してみました。フィルターと言ってもエアコンのフィルターではなく、エンジンの方です。エンジンがガソリン燃焼のため空気を取り入れる際に、大気中のチリ、ゴミ、花粉や虫などを取り込まないようにするためのもので、エンジン近傍についています。

これがなぜチューンになるかというと、良いフィルターを使うと空気の取り込みがスムーズかつ、単位面積あたりの流量が多くなり、エンジンの燃焼効率が上がるからという理屈らしいです。つまりパワーが上がったり、燃費の向上が見込めるわけです。

純正のフィルターとの交換では、今回手に入れたK&Nのエアフィルターが定番と聞いたので、いろんなレビューを見ると評価が微妙なのが気になりました。低評価は少ないわりに「交換による効果には疑問符」「違いがわからない」「燃費は少し悪化」などなど。「エンジンの吹き上がりが良くなった」、「中高回転域でのトルクが上がった」という高評価は少数派でした。

それでも私が交換してみようと思ったのは、上記に挙がっていない効果を期待してのことでした。それは音です。厳密にはエンジンの吹き上がりがよいのなら音に変化が出るだろうと思って。

Polo 6cのTSIエンジンは非常に優秀で、常時1200回転/分程度の低回転で駆動し、それゆえに低燃費なのですが、7速DSGギアの切り替え時3、4速あたりで一時的に2000回転/分を超えるときがあります(路面の状態などによる)。上り坂でのシフトダウンなどでは3000回転/分は普通です(これはPoloに限らず、1.2lエンジン全般にそう)が、この一時的に回転数が上がるときの音が結構けたたましくって、普段がエンジン音など全く車内で聞こえないだけに気になっていました。砕けた言い方をすると、「うまくエンジンが呼吸できていないみたい」に感じて。言い方を変えると「この3000回転/分、無駄にブローしててもったいない」というか。これはPoloの欠点とか、TSIエンジンや7速DSGの短所とかを言っているのではないです(いや、7速DSGの制御の問題か?)。エンジンの空気流入がスムーズなら、この一時的な高回転はなくせる(時間を短くできる)のじゃないかと思ったのです。そして音も静かになるかと。高回転を維持して、パワーを引き出すSモードでは常時3000回転/分なので、これも静かにならないかなーという期待もありました。

 

前置きが非常に長くなってすいません。交換した結果、劇的に音が変わりました。Polo 6cでは少なくとも、この違いは絶対わかると断言できるくらい(誰だ、違いがわからないとかレビューしてたのは)。

エンジンをかけた瞬間、「ドッドドッドッ」という、すごく締まりのある歯切れのいい重低音が足元の方から響いてきたのです。この響き、好き!いい音!交換前はそんな音は聞こえていませんでした。そして、走り始めてわかりました。低速度域からギアチェンジを経てスピードをあげていくときのエンジン音から雑味*が一切消えていました。低いうなりのみ。雑味というのは不規則な高周波で、例えていうとそれまでバラバラに好き勝手に歌っていた合唱団が指揮者が来て、急に揃い始めたみたいなもの。エンジン音の方向が揃って、クリアな音が出るようになったという感じです。たぶん、K&Nのエアフィルターが宣伝で謳う「吸入抵抗が減る」がまさに効いているのだと思いました。

*雑味が消えたということを物理的に解釈すると、エネルギー変換効率が上がったということではないかと。高周波雑音はつまりエネルギーが音になって無駄になっているわけで。これはわたしの単なる妄想なので、根拠薄いですが。

ともかく、アクセルを踏んだときのエンジンの応答を見聞きしていると、ギアチェンジがより滑らかになり、高回転の時間が最小かつ音もきれい、物理的にもパワーに切れ目なく、無駄なブローがない(=7速DSGがちゃんと仕事をしている)といいこと尽くしでした。

さて、音に関して満足したので、あとは燃費はどうなのか少し気にしていました。極端に下がったりしたら嫌ですし。同じ程度ならいいなと。でも、ある程度確信めいたものはありました。雨のときは車で最寄り駅まで行くのですが、その通勤経路での平均燃費を2週間見てみました。結果、上がっていました。1km/lから最大2km/l程度も。無駄なブローがなくなったことが大きかったようです。先日から淡路島旅行記を書いていますが、その際の往路の平均燃費が23km/lだったのですが、Poloのカタログ燃費(JC08モード)が22.2km/lで*、これを超えちゃっています。これまで高速道路を使った場合の最高は22km/lだったので、この1km/lの違いはやはりエアフィルターの力なのだろうと思います。

*そもそもカタログ燃費通りの性能が出る車っていうのがおかしい(スゴイ)

 

さてさて、最後にエアフィルターの交換方法について少し。わたしはみんカラ(車関係の情報サイト)で同じPolo 6cの方のページを参考にさせてもらいました(0.5世代前のPolo 6Rとは交換方法も、フィルターの形式も違うので注意)。交換は難しい作業ではないですが、工具が必須です。エアフィルターの入っているケースがエンジン上部に固定されており、プラスチック製の吸入パイプと排出パイプがこれにつながっています。このパイプは鉄のリング(名前がわからない...)で固定されているのですが、これを広げて固定を外すのに「ウォーターポンププライヤー」がないと無理なのです。もしくは大きなプライヤーとかペンチの類。重要なパイプなので簡単に外れないようになっているので、手で外すとか絶対ムリですから、ホームセンターへいって工具買いましょう。あと、安全のため軍手した方がいいです。ディーラーに頼むのが確実ですけど、工賃と工具と比べたら工具の方が安いです。

交換するだけでこれだけ満足できるパーツって他にないので、結構おすすめです。 

f:id:gyama_d:20170701160240j:image

付属していたシールを後部ハッチに貼りました。

追記:そうそう、もう一つ交換前後で変わったことがありました。エンジンブレーキが良く効くようになってます。もともと7速DSGというのは"自動マニュアルシフト"(≠オートマチック)なので、オートマ車よりエンジンブレーキが効きやすいと言われていますが、Polo 6cに関してはそうでもないなーと思っていました。ところがエアフィルター交換でマニュアル車並に良く効くようになりびっくりです。

VW Polo 6c(2015)用のものは形式33-3004です。同じ6cでもGTIは形式が違うので注意が必要です。自分の車にあったものは日本の輸入代理店のウェブで適合をチェックしましょう。

K&N 純正交換 エアフィルター AUDI / VW 用 33-3004

K&N 純正交換 エアフィルター AUDI / VW 用 33-3004