淡路島旅行(5)洲本城と明石海峡大橋

4回続けました淡路島旅行記も今回で終わりです。宿をチェックアウトしたわたしたちは、ホテルから見えている「三熊山ドライブウェイ」を通って洲本城跡へ向かいました。土曜日の朝だからか他に走っている車はなく、ものの5分で城跡の駐車場へ。そこにあった案内図によると城跡の馬屋(月見台)のすぐそばにも駐車場があることがわかり、さらにそこへ移動しました。これより上は車の出入りができない旨書かれていました。駐車場は無料で、着いたときにはすでに5台ほどの駐車があり、一応観光地なんだなぁと思いました。

城跡と聞いて寂れて崩れた石垣と、天守閣跡くらいしかないんだろうなーとあまり期待していなかったのですが、石垣は崩れることなく現存し、案内板によるとほぼ城域全体が広範囲に残っていることがわかりました。城郭や建物こそ残っていませんが、どこにどんな建物が立っていたのかがイメージできます。以前行った明石城跡よりは散策のしがいがありそうです。案内図によると西の丸がかなり離れているのが特徴的でした。

急峻な坂を登って城内に入るとしっかりした石垣がありました。上記の写真が天守に続いています。登ってみると城内らしく、一直線には進めず、見通しの悪い場所を何度も転進させられるつくりになっていて、さすが城!と思いました(小並感)。

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わりとゆったりめの角度の石垣の大階段を登りきり、さらに天守のある一段高い場所にのぼると風景が開け、淡路のきれいな海と海岸が見渡せました。紀淡海峡や和歌山沖を航行する船がよく見えたことでしょう。ここで大阪湾に行く船ににらみをきかせていたのだろう....と勝手に想像していたのですが、洲本城の歴史を書いた案内板を見て実際は全然そうではなかったことを知りました。戦国時代に築城されて安宅水軍の本拠地として使われたあと、秀吉の軍勢に攻め落とされ、その後四国攻めの拠点になったのですが、関ヶ原の合戦以降は家康に「無用な城」と認識されて、特段役割を負わされなかったとのこと。つまり、活躍した時期がものすごく短いのですね。実際、山城で不便ということで、ここに居を構えた蜂須賀家の家臣は山を降りて、城下町の中に新たな居城を作ってそこで行政を行ったとも書いてあり、以降明治維新後まで数百年廃城の状態だったそうです。だからこそ破壊もされず、ここまで「そのまま」城全域が残っているわけで、なんだか複雑な思いがしました。

反対側には市街が広がっていますが、この城がある三熊山にかなり近接した場所まで建物が立っています。三熊山全体は今では珍しい広葉樹林帯なのだそう。つまり、松林がほぼないんですね。そのため動植物の自然観察場所として貴重なようです。城から市街地まで自然遊歩道も完備されていましたが、雨が土を深く削った跡があり、雨の日に登るのは危なそうです。

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この天守閣自体は昭和天皇の即位(昭和3年)にあわせて建造されたので、すでに70年は建っているわけで、戦後再建された大阪城なんかよりも歴史が長いですし、街にあるどんな建物よりも古いわけです。天守閣としては新しいけれど、古いという珍しい存在ですよね。本物の天守閣ではないにせよ、それだけの期間ここに建っていたら、それはもう本物じゃないのか?って気がしてきました。

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天守前は現在広場になっていて、売店がひとつ営業していました。お店のおばちゃんの孫らしき子たちが鉄棒の練習をしていました。のどかです。街灯とか一切ないので、夜は真っ暗なんだろうなー。

 

さて、1時間ほどうろうろして、洲本城をあとにし帰路につきました。行きは高速道路でしたが、帰りは海岸沿いを走りたいと思って、淡路島の東海岸を走る国道28号線を北上していきました。反対車線の北から南へ向かう方はかなりの交通量だったのですが、北へ向かう車線はガラガラでわりとゆったり余裕を持って走れました。信号が極端に少なく、高速道路並の燃費(19km/l)だったのには驚きました。

約1時間15分ほど走ると淡路島の北端にある明石海峡大橋が見える海岸につきました。ここには「道の駅あわじ」があるので、お昼休憩が目的です。

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大鳴門橋を見たときも大きいなとは思いましたが、明石海峡大橋はその上をいくスケールで、間近で見ると圧倒されました。対岸の舞子が霧でぼやっとしか見えないくらい遠いのに、よく架けたられたなと思わずにはいられなかったです。「人類はこんな巨大なものを造れるというのか...」(アニメ「トップをねらえ!」に登場するタシロ提督のセリフ)が脳裏に浮かびました。

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橋の両端を巨大な質量で支えているアンカレイジ。じっと見ていると大きさがよくわからなくなってくるのですが、下に写っている車の大きさと見くらべてください。

道の駅の奥は広場になっていて、休憩中の子どもたちが走りまくっていました。

 

子どもたちに大人気の鉄製のアンカー(?)。こういうのに登りたがりますよね。。

こんなものもありました。

建造時に使われた海中作業用の潜水艇です。酸素ボンベがむき出しで、ウィンチがついていたりで実にかっこいい!「未来少年コナンに出てくるメカっぽい...」とは妻の言。

道の駅の建物は一階が土産物屋で、二階がレストランになっています。実家や職場へのお土産を買ってから昼食を取りました。建物の外にも屋台やプレハブで海鮮を食べさせる場所があるのですが、13:00過ぎでも大混雑でしかも蒸しっと暑い日でしたので、冷房の効いているレストランにしました。6−7組待ってましたが、回転は早かったです。

淡路牛の丼!海鮮が苦手なので肉を。ようやく淡路島特産のものにありつけました。写真で十分伝わっていると思いますが、ええ、それはそれは美味しかったです。

というわけで、ここで旅行記はおしまいです。すぐ近くの淡路北ICから吹田までは約1時間。午後3時には無事帰宅できました。往復走行距離は約240km*。そんなに長距離ではないですが、じゅうぶんに旅行らしく、非日常を味わうことができました。淡路島+鳴門海峡観光、いいですよ〜。

 

*ちなみに燃費ですが、往路23km/l、復路21km/lでした。高速道路主体だったので、かなり高い燃費が出ていますが、カタログ燃費(22.2km/l)を超えてしまうあたり、さすがドイツのクルマ。優秀すぎます。

 

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