「今日どこさん行くと?」で坂道登るばい!

最近繰り返し読んでいるマンガがありまして、「今日どこさん行くと?」(鹿子木灯著、メディアファクトリー刊)といいます。書影とタイトルからある程度おわかりでしょうが、クルマでお出かけする紀行マンガでして、それも熊本県内(今のところ)をマニュアル車で走るというローカルかつニッチなもの。一見マニアックに思えるのですけど、なぜ繰り返し読むほど気に入ったかと言うと、主役の上司(かみつかさ)さんがとにかく可愛い!

戸部下くんという部下が、仕事ができる有能な上司である上司さんに突然ドライブに誘われるところから始まるのですが、やって来たクルマはスズキのアルト、マニュアル車!そして運転するのは上司さん。ここら辺でもう、意外な展開に心が期待感でざわつくのですが、途中差し掛かった坂道で突如キラキラ輝き出す上司さん!意外なドライブテクニックで難しい坂道やヘアピンもすすすぅーと切り抜けて行きます。そのときの熊本弁のセリフに戸部下くんならずとも、もうがつーんとやられてしまいました。

とても可愛いらしい絵柄(戸部下くんもヒロインっぽい)のですが、とにかく表情の変化の付け方がうまい作者さんだと思います。

クルマや道路はとてもリアルな書き込み。でもでも、リアルなんだけどアルトが走ってるときの描写やカットは疾走感がマンガらしく、とても心踊るものです。クルマが走ること主体の漫画で読んだことあるのは「イニシャルD」だけなんですが、読むと実際にクルマが走っているなってすごく感じます。映像じゃない静止画の絵なのに。それと同じで「今日D」(ファンの皆さんがつけたこのマンガの愛称)のアルトはたぶん速くなくて、ただ普通に坂を登ったり、下ったりする描写だけなんだけど、イニシャルDと同じくらい「走ってる〜」って感じが伝わってくるんですよね。アルトの車体がブレたりしていないのにそれが伝わる。

1巻のアルトのシーンで一番おお〜と思ったのは第7話のこのシーン↓

実際にクルマに乗っていなくてもこのカットにはとても重力を感じます!クルマ運転している人は経験あると思いますが、スーパーなどの立体駐車場でうぉークルマがひっぺがされそうーって思うスロープを登るときのあの感じがこのシーンにはしっかり表現されていて、ああ漫画家さんすごいって思うのでした。可愛い登場人物、熊本弁、熊本ローカル情報、そしてクルマ、道、坂、こんなにいっぱい要素があって、それがとてもうまく噛み合っているところが、とてもこのマンガのいいところだと思います。読むと、まず熊本に行きたくなるし、そして熊本じゃなくても坂道を走りたくなってくるんですよね。

個人的なことですが、職場の上司(かみつかさじゃなくて、じょうしの方)が熊本県出身で、これは絶対に読んでもらわねばと思い、一日貸すことにしました(上司は割とアニメとかマンガとか好きな人なので)。熊本の人がどう感じるんかなーって知りたかったのもあります。翌日、感想を聞いてみると「熊本弁懐かしか〜」っと。やっぱり、そこが一番に反応するところなんですね。それで「福岡よりの熊本弁って感じがした」とも。おお、地元の人らしい鋭い指摘(でも、京都育ちにはわからないポイント!)。こんなマンガがあるんやねー、出てくるところ(三角宇土、フードパル熊本)はたいがい走っているし、それも懐かしい。これってまだ続くの?とも。どうやら続きが気になる様子で、私としてもなんだか嬉しくなりました。いわゆる観光地じゃなくて、熊本の人の目線で見た地元の「お出かけ場所」が登場するのが、上司に伝わるところがあったのかも。

コミックウォーカーのページで1話が読めるので、気になった方はぜひぜひどうぞ。

comic-walker.com

そして、単行本買って今日D仲間になりましょう(なぜか、Kindle版のリンクしか貼れなかったので、そちらからどうぞ)

 で、話はもうちょっと続くのですが、今日Dで紹介されているような「走っていて楽しい道」っていうのは私自身も以前から探していて、見つけたら紹介したいなって思って、走行動画を作っていたりするのです。

www.dempa-anshitsu.org

www.dempa-anshitsu.org


Polo 6c、大阪府道9号線を往く(2倍速)【車載動画】

まだ、ほんのちょっとですが、北摂地域を中心にちょこちょこと作っています。

それで、あるとき今日Dを読んだあとにtwitterで「生月島サンセットウェイ」を走って素晴らしかったという方の動画が流れてきました。ほえー、こんなにすごい道があるのかと驚くような風景が広がっていました。国産車メーカーがTVCMを作るときにほぼ必ずロケ地に選ぶような場所だそうで、なんだか海外っぽいのですが長崎県平戸の生月島という島を周回する道路でした。それで気になって、この道路の車載動画をもっと見たいとYoutubeで検索していたら、たどり着いたのが「TOYOTA86 峠」というTV番組でした。


TOYOTA 86 テレビ番組『 峠[TOUGE] 』 volume 090

道路版「世界の車窓から」日本限定みたいな趣の番組で、ひたすらにきれいな景色と道路が映し出されます。もう、うっとりします。ポエム調で独特の変なナレーション(歌手・俳優の吉川晃司さん。正直、朗読はちょっと…)にさえ慣れてしまえば、こんなにクオリティが高い紀行番組はないです。テレコムスタッフという制作会社がクレジットにあって、ここは「世界の車窓から」も作っていたはず。2、3度放映されているときに見たことがありますが、そのときはクルマを運転していなかったのでぴんと来なかったんですよね。でも、今見ると視点が全然違って、何これ、すごい走りたいって、すごく思います。今日Dを読んでからは、さらにその思いが強くなって。Youtubeに公式から全話がアップされているので、帰宅してから3本くらい続けてみるのが、最近の楽しみです。

公式HPには各地のコースが紹介されていて、至れり尽くせり。TOYOTA86のオーナーじゃなくってゴメンと思いつつ、読んでます。べつにVW Poloで走ったって良いのだ!

toyota-86.jp

この連休中に信貴生駒スカイライン行けたらなーと思っています。そのときは#今日Dのハッシュタグをつけて、twitterに投稿するつもり。


TOYOTA 86 テレビ番組『 峠[TOUGE] 』 volume 099