スペイン旅行記(9)バルセロナ夜の散策<ボルン地区>

 前回はバルセロナ到着後、カサ・ミラ(の外観だけ)を見に行ったところまででした。

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カサ・ミラカサ・バトリョのある通りはグラシア通りと言うバルセロナでもかなりの目抜き通りで、商店やデパートがたくさんあるのですが、いかんせん人が多いです。もともと人混みに弱い二人なので、疲れもあり、そろそろ夕食を摂ろうということになりました。このあたりならレストランはたくさんあるのですが、なかなか入りやすい感じのお店が見つからず。たぶん、弱っていたのであまり注文とかが面倒でないところ、手っ取り早く食べられて、あまり高くないところがいい、つまりファストフード店がよかったのですが、それっぽい気軽な店はこのあたりにはなく。とりあえず、歩いているうちにカタルーニャ音楽堂の近くまで来ました。 

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少し話しがそれますが、上の地図をご覧ください。左上にあるカサ・ミラのある地区と、右下カタルーニャ音楽堂のあるあたりでは街区の作りが全く異なっています。片や直角に交差した計画道路、片や複雑に入り組んだ路地。バルセロナの街の歴史をひもとかずとも、右下の街区の方が「より古い」のだろうなという想像がつきます。TV番組「ブラタモリ」の仙台編で街中に二つの「軸」が存在するという話がありましたが、それを思い出しました。ひとつの街の中で、このようなせめぎ合い?があるのは面白いです。

右下のより古い街区、それがボルン地区と呼ばれる場所で、街並みがほぼ中世そのままです。このあたりは小さなお店が並ぶほか、ピカソ美術館などの観光の目玉ポイントもあり、散策におすすめです。

さて、話もどって夕食の件。歩いていると、ビュッフェ形式のお店を見つけました。10.95ユーロ(1400円くらい)で総菜やサラダ、ソフトドリンク付き+バーベキュー(好きな魚・肉をその場でグリルしてくれる)というのが魅力的。かつ、人もそこそこ入っている感じで安心感もありました。もう、ここにしよう!と決めて入るとスタッフの若いお姉さんが溌剌とお店のシステムを説明してくれようとしたのですが、スペイン語オンリー。私たちが英語で質問を返すとむこうも「え、ええ?わたし英語わかんないし。。」とちょっとひるんだ感じになって可愛かったです。そこへ、少し年長のおじさんがやってきて「何、何?英語かぁ?なら俺に任せろ〜」的な感じで英語で説明してくれました。別に難しい仕組みではなかったのですが、この二人のサービス精神がとても嬉しく、和みました。料理はどれも美味しかったので、ここでだいぶ体力も精神も回復しました。

夕食後、カタルーニャ音楽堂の場所を確認してからホテルに帰ることにしました。12/31の夜にニューイヤーコンサートを聞きにくる予定だったからです。

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正面入り口側から臨むカタルーニャ音楽堂世界遺産です。ガウディと並ぶバルセロナの建築家モンタネーロの設計ですが、ガウディの名前に隠れがちですね。でも、勝るとも劣らないのは写真の通りです。 

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角地もこの通り。装飾過多といってもいいくらいですが、とにかく美しいという言葉しか出てきませんでした。コンサートの時に中を見るのが楽しみです。

さて、ここからタクシーの通っている表通りまで歩くことにしたのですが、バルセロナで絶対に来たかったお店がこの近くにあるのに気がついて、そのお店を探すことにしました。さきほど書いたピカソ美術館の近くで、路地の奥の方にあるのでWifi + GPSでもなかなか現在地がマップ上でわからず、少し迷いはじめていました。

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夜のボルン地区はこんな感じで、歩いていると楽しいのですが、夕食後くらいから今度は妻がしんどくなりはじめていました。見知らぬ街で夜迷っていることもあって、「あと5分で見つけられなかったら帰りたい」と言われました。とても不安だったのだと思いますが、わたしは言われるまで気づいてあげられませんでした(反省)。わたしがそのお店にこだわったのは営業時間が変則的だったからです。月曜日〜土曜日が営業で日曜日休み、というのは普通なのですが、時間が12:00-14:30、17:00-20:30となっていて、14:30-17:00の観光に一番適した時間にここにもう一度来るのは難しいかもしれないと思っていたのでした。

そのお店の名前はAlmacen Marabi。フェルト生地でつくった動物のぬいぐるみのお店です。旅行前に見つけて、絶対にお土産(自分の)を買い行くと決めていました。

Almacen Marabi

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(お店のHPから写真を拝借しました)
なんとか5分に以内にたどり着いた工房兼ショップ。中にはカラフルなぬいぐるみ達がきれいに飾られていて、一気にテンションがあがりました。元来、わたしは可愛いもの好きなのです。”Hola!”と挨拶した後、店主がいろいろとぬいぐるみの説明してくれました。時間も遅かったので、短時間になんとか厳選。ぬいぐるみ一体とキーホルダーを買い求めました。あと、妻にお詫びとして亀のブローチも買いました。

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お店の前で記念撮影。フェルトでできたサボテンが飾ってありました。妻も喜んでくれて、気分も少し回復したようでした。(今回、無理をして歩き回ってしまいましたが、もともと自分も今日は体調が悪かったのを考えると申し訳ないことをしました。旅先、とくに海外だと体調管理は最優先させるべきですよね) 

今回買ったクマ?のぬいぐるみと、猫のキーホルダー。クマは手が長くて、いろんなところに結ぶことができます。今は自宅でテトぐるみ(ミドル)にくっつけてあります。猫の方は車のキーに。

営業時間と迷いやすい道にさえ気をつければ、とても楽しいお店なのでおすすめです。ピカソ美術館の近くです。下に地図を載せておきます。観光客が多い地区なので、夜でもわりと人通りがあり、怪しい雰囲気とかはありませんが、何せ細い路地なので不安になります。昼間のうちに行くのがいいと思います。

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さて、翌日はいよいよバルセロナの目玉中の目玉であるサグラダファミリアへ向かいます(続けて行ったサン・パウ病院も非常に感銘を受けたので、ご期待ください)。